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【東洋医学からみる頭痛】胸のつかえ、頭がぼんやりする方|痰濁タイプ

今回は、『頭痛』について【東洋医学的】観点からみていきたいと思います。

皆さんがお困りの頭痛は臨床上もよく見られる自覚症状であり、多くの急性・慢性疾患に現れます。

ここでは、鍼灸で治療ができる内科の範囲に限定してまとめます。

 

前半は、原因をタイプ別にまとめましたので、ご自身の頭痛はどのタイプか考えながら見てください。

後半は、痰濁タイプの頭痛について説明しています。

気血両虚の方はこちら↓

【東洋医学からみる頭痛】元気がない、栄養不足の方|気血両虚

 

鍼灸師のMIYUです!
よろしくお願いします♪

目次

分類

頭痛の原因は多くありますが、東洋医学ではざっくりと『外感』と『内傷』に分けることができます。

外感性の頭痛

生活の不注意などにより風・寒・湿・熱などの外邪が身体に侵入することにより起こるが、この中では、『風邪(ふうじゃ)』が主体となっています。

①風寒による頭痛…寒邪が作用して頭部に気血の運行障害が生じると起きます。
②風熱による頭痛…熱(火)邪には炎上する性質があり、このため気血が頭の方に逆乱することにより起きます。
③風湿による頭痛…湿のため、頭部への清陽がうまく到達しないために起こります。

寒い、熱い、湿っている
文字からイメージするとわかりやすいです。

内傷性の頭痛

「脳は髄の海」と言われており、これは主に肝腎に蔵されている清血と脾胃の運化による水穀の精微により栄養されています。
なので、内傷性頭痛とは、脾・肝・腎の3臓と密接に関わっています。
つまり「身体の内側から来ている頭痛」ということです!

①肝陽の亢進による頭痛…肝陽が亢進し頭部に影響すると起きます。
②痰濁による頭痛…痰濁が頭部に影響し、清陽がうまく頭部に到達しないと起こります。
③瘀血による頭痛…外傷や病気により脈絡が阻滞すると起きます。
④腎虚による頭痛…髄海が空虚になると起きます。
⑤気血両虚による頭痛…気虚のため清陽が頭部に昇らず、血虚ため頭部を栄養できないと起きます。

たくさんありますが、記事の後半では②の痰濁タイプについて深堀していきます。

見分け方

難しい漢字や言葉が出てきてわかりにくですよね(^_^;)
大きなくくりでの見分け方を簡単にご紹介します。

〇外感性の頭痛…急に発病し、痛みも激しく持続性があります。
〇内傷性の頭痛…緩やかに発症し、痛みもそんなに激しくありません。時々頭痛が起こり、疲れると増強する特徴があります。

〇瘀血による頭痛…多くは鋭く刺すような痛みで、同じ部位が痛くなります。
〇痰濁による頭痛…頭痛とともに頭がぼんやりし、重だるさや悪心・嘔吐を伴いやすいです。

痰濁による頭痛

どんな症状?

痰濁が頭部に影響し、さらに清陽が頭部にうまく到達しないと頭痛が起きます。
この場合は、脾の運化作用の低下による症状や、痰濁の上逆による症状を伴いやすいです。

・おでこのあたりが痛い、頭がぼんやりする
・胸が苦しい、胃がつかえる
・悪心、嘔吐
・泥状便

アプローチ

痰濁の除去をはかり、経脈の流れをよくします。
鍼で瀉法が効果的です。

おススメのツボ

百会

頭部の陽気が集まるところで、様々な疾患に使われる万能なツボです。

経絡:督脈
血管:浅側頭動・静脈
   眼窩上動・静脈

探し方:頭頂部の真ん中、前髪際の後方5寸。つむじの所

中脘

胃腸の症状(食後の膨満感、胃炎、胃下垂、便通異常など)や、ストレス性の症状に多く使われるツボ。

経絡:任脈
血管:上腹壁動・静脈

探し方:お腹、前正中線上、臍中央の外方4寸

合谷

幅広い症状に活用され、鎮痛効果も期待できます。
上肢のしびれや麻痺、大腸の疾患だけでなく、
「両目の病は合谷に収む」といわれ、顔面、頭痛、歯痛、喉の痛みなど多彩な症状に使われます。

経絡:手の陽明大腸経
探し方:手の甲、第2中手骨中点の撓側(親指側)

豊隆

胃の消化作用を司る経絡のツボ。ここが正常に機能しないと、他の臓器にも影響が起きてしまうので、しっかりアプローチしましょう。

経絡:足の陽明胃経
筋肉:長趾伸筋、前脛骨筋、長母指伸筋、後脛骨筋
血管:前脛骨動・静脈

探し方:外くるぶしの上方8寸、前脛骨筋の外縁
    (膝と足首を結んだ線の中点の外1寸)

まとめ

補うよりも、デトックスするイメージです。
あとは冷やさないこと。

梅雨の季節にも起こりやすいので、心当たりがある方は意識してみてください☆

ではまた!

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