【歯痛】激しい痛み、歯肉の腫脹、頬の腫れは『実火タイプ』|東洋医学的分類
こんにちは!鍼灸師のMIYUです!
今回は『歯の痛み』について東洋医学の観点からお話します。
「歯が激痛で、歯肉も腫れて頬もパンパン!
痛みを和らげるツボはないですか?」
という方に、まずは3タイプ紹介します。
また、その中のひとつ『実火タイプ』について詳しく説明します。
今回の流れは↓
- 3つの分類
- 『実火タイプ』の説明
- おススメのツボ紹介
なお、現代医学的なまとめはこちらをご覧ください↓
目次
3つの分類
〈東洋医学的な考え方〉
歯痛は口腔疾患中、よくみられるものです。
東洋医学では歯痛を虚実に分けて鑑別しており、実証の歯痛では実火、風火、虫歯によるものが多く、
虚証の歯痛では腎虚によるものが多いです。
〈あなたは何タイプ?〉
①実火タイプ
□歯肉の腫脹、発赤
□疼痛が強い
□口臭
□口渇
□便秘
→辛いもの、甘いものなどを偏食していると胃腸の熱が盛んになりやすく、この熱が陽明経脈に沿って歯に影響すると歯痛が起こります。
②風火タイプ
□歯肉の腫脹、発赤
□疼痛が強い
□発熱
□風邪
→体質で気に陽盛で内熱がある者が、風邪の侵襲にあい、風火となり陽明経脈に鬱し、さらに陽明経脈に沿って歯を犯すと歯痛が起こります。
③腎陰虚タイプ
□鈍痛
□歯の動揺(グラグラ)
□腰痛
□耳鳴り
→腎陰虚にために虚火が生じ、それが骨余である歯に上炎すると歯痛が起こります。
ではつぎに、腎陰虚タイプを詳しく説明します。
実火による歯痛
〈病態〉
この実火というのは、ここでは胃・大腸の火を指します。辛い物、油っこいものなどを偏食して胃腸に熱があり、その熱が盛んになると火が生じます。
また体質的に胃腸に熱が生じやすい人もいます。
この火が手足陽明経脈にそって歯肉に上炎し、歯肉や脈絡を損傷すると歯痛が起こります。
このタイプの歯痛は、胃熱による口臭、口渇、または大腸の熱による便秘も伴いやすいです。
〈主な症状〉
・激しい歯痛
・歯肉の脹痛、発赤
・頬の腫れ
〈その他の症状〉
・顔面の熱感
・口臭
・口渇
・便秘
・尿は黄色
などがみられます。
次にセルフケアで使えるツボを紹介します。
おススメのツボ
〈アプローチ〉
胃腸の実火を清熱することにより止痛をはかります。
セルフケアでは、紹介するツボを指圧(3秒押す→離す×5回)を行ってください。
下関:げかん
顎関節症の治療にも用いられます。
経絡:足の陽明胃経
筋肉:咬筋、外側翼突筋
血管:顎動・静脈
リンパ腺:耳下腺
探し方:頬骨弓の下縁中点と下顎切痕の間の陥凹部
頬車:きょうしゃ
噛みしめ癖があるとエラが張りやすい場所です。
経絡:足の陽明胃経
筋肉:咬筋
血管:顔面動・静脈
探し方:下顎角の前上方1横指
合谷:ごうこく
幅広い症状に活用され、鎮痛効果も期待できます。
上肢のしびれや麻痺、大腸の疾患だけでなく、
「両目の病は合谷に収む」といわれ、顔面、頭痛、歯痛、喉の痛みなど多彩な症状に使われます。
経絡:手の陽明大腸経
筋肉:第1背側骨間筋
血管:第1背側中手動脈
探し方:手の甲、第2中手骨中点の撓側(親指側)
まとめ
いかがでしたか?
私は【女性専門・出張鍼灸】で千葉県・東京都内中心に活動しております。
お手伝いできることがあればご連絡ください。
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ではまた!
(参考文献)
東洋医学臨床論〈はりきゅう編〉 医道の日本社