【発疹】繰り返し発症、なかなか治らないのは『気血両虚タイプ』|東洋医学
こんにちは!鍼灸師のMIYUです。
今回は『発疹』について東洋医学の観点からお話します。
先に中身は、
- 発疹の4タイプ紹介
- 気血両虚タイプの深掘り
- 治療穴
という流れです。
なお、注意してほしい発疹の症状はこちらのブログをご覧ください。
目次
4つのタイプ分類
〈東洋医学的な考え方〉
発疹は多くの、急性、慢性疾患に現れます。例えば、伝染病、感染症疾患によくみられ、また内科疾患、皮膚科疾患にもみられます。東洋医学では肺は皮毛に合っしており、衛気は体表を巡っていることから、発疹は肺や衛気と密接な関係があるとされています。
〈あなたは何タイプ?〉
どんな症状を伴うかで4タイプにまとめました。
発疹は主として、風、寒、湿、熱に邪が皮毛に侵襲することにより起こると考えられています。また、異物との接触や体質とも考えられます。
①風熱タイプ
・発熱
・咽頭腫痛
・口渇
→腠理(肌のきめ)の状態が悪い者が風熱の邪の侵襲をうけてそれが皮毛に鬱して営衛不和になると発疹がおきます。
②風寒いタイプ
・悪寒
・鼻が詰まる(鼻閉)
・鼻水
→営衛失調のために衛気が体表にうまく作用しないと腠理の虚の状態に乗じて風寒の邪が皮毛に侵襲し毛孔が閉塞して鬱すると発疹が起こります。
③胃の湿熱タイプ
・腹痛
・吐気、嘔吐
・下痢
→体質や乱れた食生活で胃に湿熱が生じ、その湿熱がうまく発散しないで皮毛に鬱すると発疹が起こります。
④気血両虚タイプ
・不眠
・動悸
・倦怠
・無力感
・息切れ
→虚弱体質、気血の生成不足、または出血により気血が不足し、そのために皮毛がうまく栄養されず体表の防衛機能が低下すると風邪をうけやすくなります。それが腠理に鬱してうまく発散されないと発疹が起こります。
では、気血両虚タイプについて深堀します。
胃の湿熱タイプの説明はリンクから飛んでいけます。
【発疹】食べ物で発疹が出やす方は『胃の湿熱タイプ』|東洋医学的分類
気血両虚による発疹
〈病態〉
気血が不足しているために発疹は反復して起こり、なかなか治りません。ただし、血虚にために発疹は淡紅色になります。気虚による症状と血虚による症状を伴います。
〈おもな症状〉
・発信は反復して起こる
・なかなか治らない
・色は淡紅色
〈その他の症状〉
・顔の血色が悪い
・精神疲労
・無気力
・食欲減退
・不眠
・動悸
・息切れ
などがみられます。
処方穴
〈アプローチ〉
脾気を補い、気血の生成を促し、衛気の機能回復をはかります。主として脾・胃の背兪穴、足の太陰、足の陽明経穴を取穴し、鍼灸にて補法を行います。
セルフケアでは、背中のツボを温め、足は指圧(3秒押して離す×5回)行ってください。
膈兪:かくゆ
血の気が集まるスポット。
血の病や血のめぐりを良くすることに効果的です。
経絡:足の太陽膀胱経
筋肉:僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋
血管:肋間動脈
探し方:第7胸椎棘突起下縁の高さ、後正中線の外方1.5寸。
血海:けっかい
川の水が海に戻るように、血を引き戻して脾に帰す効果があるツボです。
血を造るのを助けてくれます。
婦人病のための要穴と言われています。
経絡:足の太陰脾経
筋肉:内側広筋
血管:下行膝動・静脈
探し方:膝小僧内側の上方2寸。内側広筋の隆起部。
血海はお灸や指圧がいいでしょう。
足三里
胃腸のトラブルでは必ず使用される優秀なツボです。
足の疲れにも使われます。
松尾芭蕉がこのツボにお灸をしながら『奥の細道』を旅したというエピソード付きです☆
経絡:足の陽明胃経
筋肉:前脛骨筋、長趾伸筋、後脛骨筋
血管:前脛骨動・静脈
探し方:膝小僧の外側のくぼみから下に指3本分(2寸)
まとめ
いかがでしたか?
気血両虚の方は、免疫力も低下しているので体調を崩しやすいです。
疲れが溜まってきたなと思ったら、しっかり養生をしてあげましょう。
私は【女性専門・出張鍼灸】で千葉県・東京都内中心に活動しております。
お手伝いできることがあればご連絡ください。
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ではまた!
(参考文献)
東洋医学臨床論〈はりきゅう編〉 医道の日本社