【月経】周期が長いのはなぜ?貧血さんは『血虚タイプ』|東洋医学的
こんにちは!鍼灸師のMIYUです!
今回は「月経異常」の『経遅(周期が長い)』について詳しく説明します。
「私の周期ってみんなより長いのはなぜ?」
「今回だけいつもより来るのが遅くて妊娠したのかと思った…(^_^;)」
元々周期が長い方も、いつもは正確なのに今回だけ遅く来た方も、東洋医学からみれば原因がわかるかもしれません。悩みをスッキリさせるためにも参考にしてください。
前半では、経遅を4タイプに分類しています。
後半ではその中の『血虚タイプ』について深堀りしています。
なお、注意が必要な症状はこちらをご覧ください。
目次
- ○ 『経遅』の4タイプ
- ○ 『血虚による経遅』とは
- ・どんな症状?
- ○ 治療穴
- ・関元:かんげん
- ・三陰交:さんいんこう
- ・膈兪:かくゆ
- ○ まとめ
『経遅』の4タイプ
〈あなたは何タイプか一緒に考えましょう〉
①寒邪タイプ
□子宮が締め付けれらるような痛み
□四肢の冷え
→月経期や産後で胞宮の固摂がしっかりしていない時に、風寒の邪を受けたり、あるいは生ものや冷たいものを好んで飲食すると寒邪が衝任脈を犯すことがあります。これにより血が凝滞し、経絡の流れが悪くなると経遅が起きます。
②肝鬱タイプ
□精神的な抑鬱
□小腹部の脹痛
□胸や脇の痛み
→情志の抑鬱により肝気の疏泄が悪くなり、それが長期にわたって改善しないと気滞血瘀を形成することがあります。これにより子宮や衝任脈の血行が悪くなると経遅が起きます。
③虚寒タイプ
□下腹部や腰の重だるさ
□四肢の冷え
□寒がり
→日頃から陽虚体質の方、または長期間病気の方は腎陽を損傷し、陽虚の為に気血の生成が不足すると、衝任脈で血が充足せず血行も弱くなり経遅が起きます。また陽虚により子宮を温煦できないために起きることもあります。
④血虚タイプ
□出血を伴う大けが
□普段から貧血気味
□めまいや不眠
→病後、慢性出血、または脾胃虚弱のために血の生成が不足すると衝任脈が血で充足せず経遅が起きます。
では次に④の『血虚タイプ』について詳しく見ていきます。
『血虚による経遅』とは
これは血が不足し、そのために血が衝任脈に充足しないために起きます。血虚のため下腹部は空虚な感じがして痛みます。
また血虚によるめまい、不眠、動悸などの症状も伴います。
どんな症状?
〈主な症状〉
・月経周期が長くなる
・経血量は少ない
・経色は淡
・経質は稀薄
〈その他の症状〉
・小腹部痛(空虚感をともなう)
・めまい
・動悸
・不眠
・顔はつやがなく黄色
などがみられます。
次にアプローチ方法や、セルフケアに使えるツボを紹介します。
治療穴
〈アプローチ〉
血の不足を補い、衝任脈を調節します。
セルフケアでは、食事と睡眠をしっかりとってください。
血は夜眠っている時に造られます。
関元:かんげん
人体の真気や原気が生まれるところです。
奥には小腸と子宮があります。温めましょう。
経絡:任脈
筋肉:腹直筋
血管:下腹壁動・静脈
探し方:前正中線上、臍中央の下方3寸(指4本分)
三陰交:さんいんこう
婦人科系の悩みの万能ツボです!
このツボは、足の三陰経(脾経、腎経、胆経)が交わると言われており、
主に女性の体全体の【バランス】を整えます。
冷えからくる生理痛や、イライラにも効きます。
経絡:足の太陰脾経
筋肉:長趾屈筋、後脛骨筋
血管:後脛骨動・静脈
探し方:内くるぶしの頂点から上に指幅4本分(3寸)の所、骨の横
膈兪:かくゆ
血の気が集まるスポット。
血の病や血のめぐりを良くすることに効果的です。
経絡:足の太陽膀胱経
筋肉:僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋
血管:肋間動脈
探し方:第7胸椎棘突起下縁の高さ、後正中線の外方1.5寸。至陽の隣
まとめ
先ほども言いましたが、このタイプの方は血を作ることがテーマです。
よい食事とよい睡眠が大事です。
血は夜寝ている時に造られるからです。
今の生活で無理をしているようなら、『食べてお風呂入って寝る!』と潔く他の省ける作業は放置してもいいと思います(笑)
私は【女性専門・出張鍼灸】で千葉県・東京都内中心に活動しております。
お手伝いできることがあればご連絡ください。
ご予約の方はLINEからですとご案内がスムーズです!
(ページ下にあります)
ではまた!
(参考文献)
東洋医学臨床論〈はりきゅう編〉 医道の日本社