【疲労と倦怠】無力感と食欲不振は『脾気虚タイプ』|東洋医学的分類
こんにちは!鍼灸師のMIYUです!
今回は『疲労と倦怠』について東洋医学的な考え方をお話します。
毎日仕事をしたり、家事や育児に追われて、勉強や遊びも大事。
一生懸命生きているんだから疲れるのは当たり前です。
でも、疲れたからと言って休むわけにもいかなくて。
だるさが残る体で今日も仕事へ。
疲労はどんどん積み重なるばかり…
そんな方に、しっかり自分にあったセルフケアを知ってほしくてまとめてみました。
あなたの体質や症状を当てはめてタイプ別に適切なセルフケアのお手伝いが出来れば幸いです。
なお、現代医学的まとめはこちらをご覧ください。
目次
- ○ 『疲労と倦怠』とは
- ・分類
- ○ 『脾気虚タイプ』による倦怠
- ○ 治療穴
- ・関元:かんげん
- ・三陰交:さんいんこう
- ・足三里:あしさんり
- ○ まとめ
『疲労と倦怠』とは
疲労とは疲れることです。また倦怠の『倦』にも疲労の意味があり、『怠』とは怠惰なことです。
ここでは、疲労、倦怠は疲れて動きたくなくなる自覚症状として扱います。
これには全身の無力感、局所のだるさ、両足の無力感、思考力低下、立つとふらふらする、手足の震えなど、いろいろな現れ方があります。
分類
〈あなたの原因タイプは?〉
①病後や産後で気血が回復していない者
②五労七傷により精気を損傷している者
③性交過多により元気を損傷している者
④乱れた食生活で脾胃虚弱となり痰湿がある者
⑤心労(ストレスや心配事)により神気を損傷している者
このそれぞれに疲労・倦怠があらわれます。
また、先天不足、腎気虚の者、あるいは気虚タイプの肥満にも起こりやすいです。
〈見分け方〉
多くの場合は気虚がベースになります。ただし、どの臓器の気虚かを鑑別する必要があります。
・脾気虚による倦怠…四肢の無力、食後のだるさ、食欲不振などを伴います。
・腎気虚による倦怠では、腰のだるさや無力感、耳鳴り、めまい、記憶力減退などを伴います。
・心労により神気を損傷している者…情緒低迷または抑鬱、精神疲弊、情緒変化による突然の脱力感、不眠などを伴います。
では、脾気虚タイプをもう少し詳しく説明します。
『脾気虚タイプ』による倦怠
〈原因〉
脾気虚のために気血の生成が不足すると、顔の血色が悪く、四肢の無力感、息切れ、自汗などの症状があらわれます。また運化機能が低下すると、食後のだるさ、食欲不振、腹脹、泥状便などの症状があらわれます。
〈主な症状〉
・倦怠感
・特に四肢の無力感
・食後のだるさ
〈その他の症状〉
・顔色は黄色でつやがない
・食欲不振
・腹脹
・泥状便
・息切れ
・自汗
などがみられます。
次にアプローチ方法や、セルフケアに使えるツボを紹介します。
治療穴
〈アプローチ〉
脾胃の機能を向上させ、気血の生成を促します。
セルフケアでは、お腹を温めて、足をお風呂上りにマッサージしてあげましょう。
関元:かんげん
人体の真気や原気が生まれるところです。
奥には小腸と子宮があります。温めましょう。
経絡:任脈
筋肉:腹直筋
血管:下腹壁動・静脈
探し方:前正中線上、臍中央の下方3寸(指4本分)
三陰交:さんいんこう
婦人科系の悩みの万能ツボです!
このツボは、足の三陰経(脾経、腎経、胆経)が交わると言われており、
主に女性の体全体の【バランス】を整えます。
冷えからくる生理痛や、イライラにも効きます。
経絡:足の太陰脾経
筋肉:長趾屈筋、後脛骨筋
血管:後脛骨動・静脈
探し方:内くるぶしの頂点から上に指幅4本分(3寸)の所、骨の横
足三里:あしさんり
胃腸のトラブルでは必ず使用される優秀なツボです。
足の疲れにも使われます。
松尾芭蕉がこのツボにお灸をしながら『奥の細道』を旅したというエピソード付きです☆
経絡:足の陽明胃経
筋肉:前脛骨筋、長趾伸筋、後脛骨筋
血管:前脛骨動・静脈
探し方:膝小僧の外側のくぼみから下に指3本分(2寸)
まとめ
いかがでしたか?
私は【女性専門・出張鍼灸】で千葉県・東京都内中心に活動しております。
お手伝いできることがあればご連絡ください。
ご予約の方はLINEからですとご案内がスムーズです!
(ページ下にあります)
ではまた!
(参考文献)
東洋医学臨床論〈はりきゅう編〉 医道の日本社