【胸痛】夜中に胸に刺すような痛みが走る方は『瘀血タイプ』|東洋医学
こんにちは!鍼灸師のMIYUです!
今回は「胸痛」について東洋医学的にお話します。
~流れ~
- 胸痛ってなに?
- 体質や原因により分類した3タイプを紹介
- その中の1つ『瘀血タイプ』についての説明
- セルフケアで使えるツボ3つ紹介
また、注意したい症状や『肋間神経痛』についての記事はこちらをご覧ください↓
目次
東洋医学の『胸痛』
東洋医学では胸痛を「胸痺(きょうひ)」と言います。
胸痺とは、様々な原因により胸中の陽気が集まって起こる胸悶、胸痛のことです。
この「痺」には、詰まって通じなくなるという意味があります。
軽傷では胸悶が起こり、重症では胸痛が起こります。
ここでは心肺の病による胸痛についてお話します。
分類:3タイプ
〈あなたは何タイプ〉
①痰濁タイプ
□胸悶(胸が詰まるなどの不快感のこと)
□咳
□呼吸が早い
□めまい
□悶痛(悶えるような痛み)
→乱れた食生活や飲食などにより脾胃を損傷すると、痰濁を形成しやすくなります。
この痰濁が胸部の陽気に影響し、胸部の気血のめぐりが悪くなると胸痛が起こります。
②瘀血タイプ
□胸悶
□息切れ
□動悸
□刺痛(刺すような痛み)
→情志の抑鬱などにより気滞が生じ、気滞が改善しないと瘀血を形成します。この瘀血が胸部の脈絡に停滞すると胸痛が起こります。
③陽虚タイプ
□四肢の冷え
□日中、気温に関係なく汗が止まらない
□顔面蒼白
□絞痛(締め付けるような痛み)
→日頃から陽気が不足していて胸部の陽気が弱いと、気血のめぐりが悪くなりやすいです。さらに寒邪の影響を受けると、寒の凝滞性により血行は一層悪くなり、そのために脈絡が詰まると胸痛が起こります。
では、『瘀血タイプ』について深堀します。
瘀血による胸痛
〈病態〉
気滞により瘀血を形成し、それが胸部の脈絡に停滞すると胸痛が起こる。瘀血によるものは、固定制の刺痛を呈する特徴があります。
また、夜間に増強しやすいです。
〈主な症状〉
・固定制の胸部刺痛
・疼痛は背中や肩にも放散
・夜間に増強
〈その他の症状〉
・胸悶
・息切れ
・動悸
・唇は紫色
などがみられます。
治療穴
〈アプローチ〉
血行改善をはかり、瘀血を除去します。
セルフケアでは、背部と胸のツボを温めたり、肩回りのストレッチを行い血行を良くしましょう。
心兪:しんゆ
精神を司る「心経」の治療穴。
経絡:足の太陽膀胱経
筋肉:僧帽筋、脊柱起立筋
血管:肋骨動脈
探し方:第5胸椎棘突起下縁、後正中線の外方1.5寸
だん中:だんちゅう
「心の膜」という意味のツボです。
温かいタオルやホッカイロを貼るとホッとしますよ♪
経絡:任脈
筋肉:大胸筋
血管:内胸動・静脈
探し方:前正中線上、第4肋間と同じ高さ。胸元の中央。
※胸骨裂孔が存在する場合があるので、鍼は絶対に刺しません。強く押すことも注意してください。
膈兪:かくゆ
血の気が集まるスポット。
血の病や血のめぐりを良くすることに効果的です。
経絡:足の太陽膀胱経
筋肉:僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋
血管:肋間動脈
探し方:第7胸椎棘突起下縁の高さ、後正中線の外方1.5寸。
まとめ
いかがでしたか?
私は【女性専門・出張鍼灸】で千葉県・東京都内中心に活動しております。
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ではまた!
(参考文献)
東洋医学臨床論〈はりきゅう編〉 医道の日本社